注目の米国・税制改革法案が議会を通過!

米国・税制改革法案議会通過で為替に及ぼす影響について

 

米国ではとうとう税制改革法案が上下両院を通過したことで来年から本格的に減税が始まることになります。

 

完全雇用という状況下で減税を行えば株も上昇するでしょうし、個人消費も堅調に推移してインフレが早めに示現することになるのではないかという見方もでていますが、為替についてもそれなりの影響がでそうな状況です。

 

まず注目はレパトリ減税

 

為替の領域でもっとも注目されるのがいわゆるレパトリ減税です。これは海外にある米系企業の資産を国内に戻すのであれば恒久的に税率が安くなるというもので、すでに米系企業は3.6兆ドル以上の海外資産を米国に戻さずに保有していると言われていますから、これが米国に戻るならば為替にもそれなりの影響がでるのではないかと想定されています。

 

しかし実際にはこれまでに蓄積されている資金のほとんどは海外の段階ですでにドルに転換されているとされており、しかもまだ転換されていない資金のほとんどはユーロからドル円の転換が主体となりそうであるため、短期的にはドル円が大きくドル買いになることはどうもなさそうな状況です。

 

ブッシュ政権下では単年だけの時限立法

 

このレパトリ法案で常に引き合いに出されるのがブッシュ政権の単年だけ実施された本国投資法です。当時は3600億ドル規模の海外資産が米国に戻ったとされており、ドル円も一時的に10円近いドル高となったことから、今回も同じような為替の効果を期待する向きがありますが、恒久的な施策であることと、ドル円事態にはあまり関係がないという点から考えますと、これだけで俄かにドル高円安が進むとは考えにくい状況といえます。

 

年末のドル転は進まない

 

この法案が通るかどうかは米系企業の財務責任者がかなり気にしていたことは事実のようで今年のうちにドル送金すべきものはかなりが来年へと時期をずらすことになっているのはどうも間違いがないようです。

 

通常年末は需給の関係からドル円もドル高円安に進みやすくなるものですが、今年に関していえばどうもそうはならないようで、米国に戻す資金については来年以降にずれ込むことが予想されています。

 

こうして減税措置を受けて本国に戻った資金は設備投資とともの自社株買いなどの原資として利用されたり、配当金の上乗せに使われることが想定されれうことから株式市場は依然堅調が続きそうですが、ダイレクトにどれだけドルに影響を与えることになるのかは、実際にはじまってみないとはっきりしない部分も多そうで、過度に期待はしないほうがよさそうな状況といえます。